和室の落語会

公民館や旅館の広間、お寺の本堂など…
かつては、和室での落語会が当たり前だった。
座布団を敷き詰めて、混んできたら膝送りと言って少しずつ座布団を前で詰めて座ってもらった。
落語家になって間のない頃、天神橋筋商店街の有志の方々に応援してもらって【天五会館】という木造の公民館の二階で落語会『天五倶楽部』を開いていた。
毎回、商店街のPRや天満駅から徒歩3分という地の利もあって大勢の方が来て下さった。
多い時には50畳ほどのスペースに120人くらい。
会館の管理者さんから底が抜けるからもう入れないで欲しいと言われた事も。
我々も元気だったがお客様も元気だった。
ところが、今では和室の落語会はことごとく避けられる。
膝の悪い方、腰の悪い方がお客様の中にたくさんいらっしゃるような時代になった。
若いお客様でも椅子に馴染んでいて正座や胡座は敬遠される。
【京都文化博物館】の6階和室で開催してい『京・笑いの会』も和室でありながらパンチカーペットを敷いて椅子を並べて全席椅子席にしている。
何でもないようだが、本番前にパンチカーペットを敷いて椅子を並べる作業は、かなりハード。
そこで、今回の10回目を最後に来春から【ウイングス京都】の文化ホールに代わります。
次回『第11回京・笑いの会』は4月15日(土)です。